50代の健康を作るのは、食事が占める割合が大きいもの。毎日の積み重ねが体を作るので、まさに生活習慣が反映されるものなのです。
ではどのように食事に気をつけていけばよいのか、ポイントを見ていきましょう。
代謝が落ちていくのに合わせてカロリーオフを
人間の代謝率は加齢と共に落ちていきます。これが何を意味するかというと、同じものを食べても若い頃に比べると痩せにくく、太りやすくなるのです。
概して男性は女性よりも食事内容に気を使わず、脂っこい肉や油脂たっぷりのラーメンなど、若い頃と同じような食事の嗜好を持ち続ける人が多いようです。その嗜好を保てば当然肥満しますし、中性脂肪値が上がって健康診断で注意を受けることは必至です。50代になったら外食でも低カロリーのメニューを選ぶなど、代謝率が下がっているという意識を持って行動しましょう。
カロリーの低い食材へチェンジ
中性脂肪値の上昇を避けるためにはカロリーオフをすべきで、例えば鶏肉を食べる場合、脂たっぷりのもも肉ではなく、脂肪分の少ない胸肉やささみを食べるなどの心がけが必要です。また、ご飯や麺類などの糖質を未だに大量に食べる人も見受けられますが、これも肥満の原因に。糖質をゼロにしなくてもよいので控えめに摂り、代わりに豆製品や野菜などを増やすなど工夫をしましょう。
男性の場合量を減らすダイエットをするとリバウンドしがちなので、満腹感を得られるけれどカロリーは低めという、食材を選んでメニューを組立てるのがコツ。食べ応えがあり、腹持ちがよいけれどカロリーは低めな根菜などを、賢く利用しましょう。
ビタミンやミネラルを摂りましょう
男性は女性よりも野菜料理を努めて摂る人が少ないようですが、これはビタミンやミネラルの欠乏を招きます。それによって代謝や血流が悪くなり肥満しやすくなるだけではなく、免疫力が下がり病気にもかかりやすくなるのです。
なるべく色々な種類のものを食べられるよう、おかずの種類が多めになる食卓を心がけたいもの。毎回色々な料理を作るのは大変ですから、常備菜を作りおきして、それをプラスする方法がおすすめです。
発酵食品も努めて摂取を
年を経ると腸の調子が悪くなる人も多くなります。それを改善するには、腸内環境をよくする発酵食品の摂取がおすすめ。発酵食品というとヨーグルトが浮かびますが、糠漬けなども同じ乳酸菌発酵なので、和食でも乳酸菌を摂ることが可能なのです。
他には納豆菌で発酵した納豆や、麹菌の力を利用した甘酒や味噌、しょうゆなど、日本食は発酵食品の宝庫。50代になったら、カロリーも低めの日本食にシフトしていくと、ダイエットの観点からも健康の観点からも満足がいく食生活が送れることでしょう。
お酒は適量で、休肝日を作って
お酒に関しては、人によってはリラックスできて精神的によいこともあり、まったく飲まないということはしなくても大丈夫です。
ただし、適量を越さないことが必要で、日本酒でいえば1日2合程度までと言われています。深酒をすると免疫力も低下し、アルコールを分解するために酵素が使われて、疲労から体が回復することが遅れることもあるのでご用心を。
また、お酒を飲まない「休肝日」を作ることも大切です。ただでさえ臓器の働きが落ちてくる年代、昔よりも酒に弱くなったと感じたら、酒量を減らせと体が言っているのです。
酒に関してだけでなく、食生活全般に関してもっと体の声に耳を傾けることが、健康になるポイントです。
記事まとめ
50代になって中性脂肪値やコレステロール値が高いという注意を医師から受けた人は、すぐに食生活の改善を始めるべきです。そうした診断がでない人も、おしなべて不健康予備軍と考えられるのが50代。
毎日の食事は数年後の自分の体を作るものだと言うぐらいですから、今体に良いものを選ぶことが、将来の健康につながると自覚しましょう。